NHK サイエンスZERO マインドフルネスで脳を改善

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NHK サイエンスZERO マインドフルネスで脳を改善




NHK・Eテレの「サイエンスZERO」の番組でマインドフルネスの特集をやっていました。

ヤフーやグーグルなどの大企業をはじめ、多くの企業で仕事の前などに瞑想を取り入れています。
この事は、他の番組でもやっていたので、今回は主に「脳」についてまとめています。

マインドフルネスは、うつ病、不安症、パニック障害などストレスの病気に対処するのにも役に立ちます。
マインドフルネスと抗うつ薬を比較した場合、若干ではありますが、マインドフルネスを実践したほうが再発防止に効果的だということが分かったそうです。
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薬を控えたい方にはマインドフルネスがお勧めですが、現在うつなどの治療をしている方で、かなり落ち込みがひどい状態の方は、あまり適していない場合もあるそうですので、受け持ちの先生に相談して行って下さい。

脳の前頭葉にあるdlPFCは、思考や認知など知的活動のまとめ役をする重要な部分で、大脳全体の司令塔を呼ばれています。
3日間リラックスして過ごしたグループと、マインドフルネスを実践したグループで、どのような変化があるか実験したそうです。

リラックスして過ごしたグループは、デフォルトモードネットワークという何も活動していないときに現れる(例えるなら車のアイドリングのようなもの)状態で、脳の中ではさまざまな雑念が浮かびそれがストレスを生み出しているのです。
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一方、マインドフルネスを実践して過ごしたグループは、このデフォルトモードネットワークと一緒に、dlPFCが活動するようになっていました。
dlPFCが働くことで、デフォルトモードネットワークがうまくコントロールされるようになり、その結果ストレスを感じにくい脳になると考えられています。
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デフォルトモードネットワーク自体は悪くないのですが、それが働きすぎる状態が良くなくて、dlPFCと一緒に働くようになるとちょうど良いレベルに抑えられるのです。

たった3日間の実験で、被験者たちはストレスに効果的に対処できるようになっていたので驚きですね。

デフォルトモードネットワークの時、頭の中でどのようなことが起こっているのか?

雑念の中に飲み込まれているような状態で、過去のことを考えてどんどん落ち込んでいく。
または将来のことが浮かべば不安で仕方がない。
そのことを考えすぎるとストレスがたまってきてしまう。
自分でストレスを作り出してしまう。
日常生活の半分ぐらいが、目の前のこと以外のことで、考えて雑念に取り込まれているような状態。
楽しいことでもあまりにも考えすぎていると幸福感がないということが知られています。

マインドフルネスというのは、そういう状態から外に出やすくする練習です。
雑念から外に出て、今いろいろ考えていることに気づくことです。
心や体の中、まわりで起こっていることなど、外から見るとたいしたことなかったんだと分かります。
雑念があること自体は悪くありませんが、それがあって考えこんでしまっていることにちょっと引いて気づくことが大事です。

マインドフルネスは、集中とかリラックスするとか紹介されたりするようですが、「気づき」が大事になってきます。

 

マインドフルネスのやり方

雑念に気づく方法を学びます。

ステップ1:呼吸に意識を向ける
息を吸うとき、息が入っている感覚を感じるようにする。
息が入ってくると、お腹や胸が膨らんでくるのを感じる。
吸っている時、「膨らみ、膨らみ…」吐くときは、「縮み、縮み…」と心の中で唱えてみる。
この時、大事なのは呼吸をコントロールしないこと。

ステップ2:雑念が浮かんできたのに気づいたら、呼吸に注意を戻す。
「雑念、雑念…」「戻ります」と心の中で唱えて呼吸に戻る。

これができるようになったらマインドフルネスを始めます。

ステップ3:いろいろなものを同時に感じる。
注意のフォーカスを広げていきます。
(パノラマ的な注意と言ったりします)
体の全体の感覚を感じ取るようにします。
例えば、足の裏が床についている感じ、お尻が椅子についている感じ、背筋がスッと伸びている感じとか、まわりの音とかにも注意を向けても良いです。
雑念が出てきても、それにとらわれないで、気づくぐらいで…。

最後は、まぶたの裏に注意を向けてゆっくり目をあける。

最初は、5~10分くらいからスタートしても良いそうです。
慣れてきたら1日30分程度やるとかなり効果があるみたいです。

※現在うつ病などの治療をされている方は、適していないこともありますので、受け持ちの先生と相談して行って下さい。

 

自然の中でマインドフルネス

自然が豊かな公園の中などを歩くと、マインドフルネスと同じ効果が出るというデータがあります。

歩いていると、いろいろな刺激が入ってきます。
五感で感じとっていくことが、マインドフルネスでやっていることと共通しているのです。
自然の中で、考え事をしながら歩いていては効果がありません。

毎日、短い時間でも「今」に戻ってくるというのを意識したほうが、効果が大きいのです。

マインドフルネスのポイント
最初から無理をしない。
マインドフルネスと思わなくてもそういう時間が持てればいいのです。
五感を使うことが大切で、外に出かけるとき、まわりをきちんと見ながら感じて歩く、それだけでもマインドフルネスの体験になりますので特別なことと思わないでやってみてください。

 

最近の研究

 最近の研究では、マインドフルネスで変わるのは脳だけではないそうです。

病気やストレスに関係している遺伝子の活動までも変わる。
番組で紹介していた遺伝子は、慢性の炎症に関わっている遺伝子でした。
肥満、老化、がん、そういうときは弱い炎症反応がずっと続くそうですが、これがさらに動脈硬化の原因になったりします。この遺伝子の活動が抑えられるということは、老化や肥満に関わる動脈硬化などの進みが遅くなる可能性も考えられる。
なぜそうなるのか…ということが世界的に研究が進められているということです。

 

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